こんにちは。税理士の堀です。
中小企業の社長さんとお話ししていると、時々
「借金は絶対にすべきでない」
と考えている方がいらっしゃいます。
そんなふうに書いてあるビジネス書も多いですしね。
みなさんはどうでしょう?
実は、私はクライアントさんに
無借金経営がいいというアドバイスはしたことがありません。
もちろん、無借金経営できるなら、それにこしたことはないですよ。
社長さんがお客さんをしっかり見て、
そんな社長さんのもとで従業員さんもいきいきと働いていて、
会社には利益が十分蓄積されている。
それで無借金経営ができるなら、最高です。
だけど、そういう中小企業はそう多くはありませんよね。
一般的には、中小企業の社長さんは、
資金繰りが気になってしまい
そちらに気持ちが向かってしまって、
お客さんのことをしっかり考えられない方が多いんです。
あるいは、社長の気持ちに余裕がないから
社内の空気が悪くなって
従業員さんが居心地悪そうにしていたり、辞めていったりね。
それなら、十分な資金を借入して、
安心して経営に専念するほうが絶対にいいです。
もちろん、借金をすればそのぶん金利は発生しますよ。
でも、考えてみてください。
例えば、会社のひと月あたりの経費が500万円かかるとします。
もし1000万円お金を借りることができれば、
2ヶ月は売上ゼロでもやっていけるわけじゃないですか。
その間、社長は100%お客様を見ることができますよね。
常に資金繰りを気にしながら経営している会社と、
お客さんのことを考えるのに100%の力を注いでいる会社があったら、
後者のほうがお客さんに選ばれていくと思いませんか?
成功している会社さんって、そういう考え方なんです。
目先の金利や、無借金経営という形にこだわるのではなくて、
どうすればよりよく経営できるのかということにこだわるんです。
安心して経営するためにかかる金利っていうのは、必要経費だと思いますし、
安いもんだと思います。
資金繰りを気にして全力を出せないくらいなら、
必要な資金を借入して、安心して100%お客さんの方を向く。
そういう経営を是非なさってください。