人生のステージが変わる時【2】税理士も妨害者になることがある

こんにちは。税理士の堀です。

前回の記事の続きです。

【関連記事】人生のステージが変わる時【1】善意の妨害者

 

前回の記事では、

善意の妨害者は、心から相手のためにと思って止めようとする。

そして結果的に、相手の人生のステージが上がるのを阻んでしまう

ということをお伝えしました。

 

 

税理士も、善意の妨害者となってしまうことがよくあります。

社長が新しい挑戦をしようとすると、

「うまくいかなければ、経費が増加するだけ」

「今はそのときじゃない。冒険すべきじゃない」

こんな言葉で社長をとめるんです。

 

でも、社長が新しい挑戦をしようと考えるのには、理由がありますよね?

今うまくいっていても、永遠にそれが続くわけではない。

時代に合わせて変わっていかなければ、いずれ衰退するのは歴史上明らか。

だから、挑戦するという経営判断をしたわけですよね。

 

それなら、そんな税理士の言葉には、影響を受けなくていいんですよ。

そういうことを言ってしまう税理士には、

社長の見据えている新しいステージが見えていないだけなんだと

私は思っています。

 

 

そういう私も、過去には

善意の妨害者になりそうになった経験があります。

 

10年以上前のことですが、クライアントである開業医の先生が、

多額の融資を受けてクリニックを移転・拡大すると言われたことがありました。

それを聞いた私は、思わず止めようとしました。

クリニックはその時点ですでに多くの患者さんに支持されていて、

かなり成功しているといっていい状況でした。

それなのに、借金を抱えてまで移転・拡大するのは、リスクが高いと思ったんです。

だから、

「今のままでも、十分成功されているじゃないですか」

と、いったんは言いました。

でも反面、「私は善意の妨害者になってしまっているかもしれない」とも

感じていました。

だから、

「私はいま、もしかしたら先生の更なる成功を妨害するようなことを

言ってしまっているのかもしれません…」

と付け加えました。

 

結局クリニックは移転することになり、

最初は私が心配したとおり売上がさがりました。

でも、そのうちに元通りになり、

それどころかますますたくさんの患者さんに喜ばれ、

借入も問題なく返済されました。

先生は、さらにステージを上がられたんです。

 

私がつい否定するような言葉を口にしてしまったときも、

移転を実行して一時的に売上が下がったときも、

先生は失敗するビジョンはまったく持っておられませんでした。

規模をもっと大きくして、もっとたくさんの患者さんを

喜ばせようということだけを考えておられたように思います。

 

 

この話をお伝えしたのは、

善意の妨害者は、気を付けていても誰でもなりうるということ、

そして、

この先生のように、影響をうけないでいることができるのだということを

知っていただきたかったからです。

 

 

人生のステージが上がる時、多くの場合

あなたのまわりには善意の妨害者が表れます。

それは、税理士かもしれません。

 

でも、あなたに成長のビジョンが見えているなら、

影響をうけないように心を整えてみてください。

それが、成功するためには必要だと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

大阪府出身、大阪府立大学卒。一般企業勤務後、父親が経営する会社に後継者候補として転職するも、父親が税理士のアドバイスに従って経営改善をした結果、状況がみるみる悪化していくのを目の当たりにし、会社の解散を提案。 経営税理士が経営に関しては素人と知って愕然とし、必死で会社を支えている社長を経営面からサポートできる税理士を目指し、税理士資格を取得。 その後、税理士として多くの経営者と付き合う中で、「成功する社長の考え方」を知る。 また、ランチェスター経営の第一人者、竹田陽一氏に師事。「大企業にできない中小企業ならではの戦略」を学ぶ。 現在は「中小企業の社長と従業員とその家族が幸せになれば、世の中が幸せになる」を合言葉に、クライアントの売り上げ向上と税金対策に携わっている。