こんにちは。税理士の堀です。
「従業員さんを大切にしなさい」って、よく聞きますよね。
私も、その通りだと思っています。
では、どうしてその通りなのかについて
私の考えをお話ししますね。
事業の種類にもよりますけど、
企業の規模が大きくなっていくと
社長がお客さんに直接対応する機会は減っていきます。
かわりに、お客さんと日常的に接するのは、従業員さんです。
お客さんと直接やり取りして、満足させ、喜ばせるのは
社長でなく従業員さんの役割になるわけです。
ということはですよ。
社長が従業員さんを大切にしていなくて
従業員さんが不満を持っていたり元気がなかったりすると、
お客さんを喜ばせることが難しくなるんです。
私が以前、知り合いと行った居酒屋さんの話です。
ビールを飲みながら話していると、お店の壁に「-3℃のビール」っていう謳い文句の
ポスターが貼ってあるのが見えたんですね。
おいしそうだな~という話になって、店員さんに注文したんです。
で、出てきたビールを見ると、たしかにおいしそう。
でも、飲んでみると、
さっき頼んだいつものビールと一緒なんです。
それで、店員さんを呼んで、
「これ、本当に-3℃のビール?
普通のビールと全然変わらないけど…」
と聞いたら、こう言われたんです。
「あ~、それ、機械から出てくるときは-3℃だけど、
コップが冷えてないから、結局同じ味になっちゃうんですよね~。」
・・・・・・。
私たちは、開いた口が塞がらないというか、
まあ、「なんじゃそれ?」ってポカーンとしました。
わかると思うんですけど、この居酒屋には、二度と行ってません。
この店員さんは、たぶん、自分の働いているその居酒屋を
そんなに大切には思ってないですよね。
やれと言われたことをやっているだけで、
それ以上のことは考えないし、やらない。
ではなぜそうだったのかというと、
店員さん自身が、会社、ひいては社長から
大切な存在として扱われてなかったからじゃないかなと
私は思います。
社長がどんなにお客さんを大切にしろと言っても、
普段社長に大切にされていない従業員さんは
そんなことやってくれません。
従業員さんを大切にして、喜ばせると、
従業員さんが嬉しくなって、
張り切ってお客さんを喜ばせてくれるようになります。
つまり、従業員を大切にすることは、
間接的にお客さんを大切にするということなんです。
それができてない会社は、今の時代、
お客さんから選ばれて生き残っていくのは
難しいと思います。