社長は数字を見なくていい!?【4】 お金が動くとき起こっていること

こんにちは。税理士の堀です。

 

 

私は会計事務所に10年勤めた後、40代で独立しました。

独立した当初、

「どうしたらお客さんが増えるんだろう」「どうしたら売上があがるんだろう」と

毎日一生懸命考えていました。

で、夜も寝ずに考えるぐらいになった時に

気付いたことがあるんです。

 

それは、経営で動いているのはお金ではないということでした。

 

お金って、自分で勝手には動かない。

お金が動く時というのは、必ず、人がお金を動かしているんです。

人の心が動いて、その結果としてお金が動いている

そう気が付いたんです。

 

動いているのがお金だと思っているうちは、

「どうやったら売上があがるのか」ということ自体にとらわれて、

お客さんの心が見えていません。

それではお客さんの心を動かせないから、お金も動かない。

そうすると、つい、経費削減すれば利益率があがるとか、

そういう内向きな発想に逃げてしまう。

 

でも、そんなふうに経費削減に意識を向けると

ますますお客さんの心が見えなくなります。

当然、売上はあがりません。

で、焦って、さらに内向きになっていく。

そういう悪循環が始まってしまいます。

 

お金を動かしているのは人間だと気がつくと、

お客さんをしっかり見て、お客さんの心を動かそうという発想が

できるようになります。

心が動けば、お金も動きます。

 

だから、

実際にお金を動かしているのは人間なんだっていうことに

フォーカスしてください。

 

どうか、数字にとらわれる経営ではなくて、

お客さんの心に注目する経営をしてくださいね。

私も、いつでもそれを経営の出発点にしています。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

大阪府出身、大阪府立大学卒。一般企業勤務後、父親が経営する会社に後継者候補として転職するも、父親が税理士のアドバイスに従って経営改善をした結果、状況がみるみる悪化していくのを目の当たりにし、会社の解散を提案。 経営税理士が経営に関しては素人と知って愕然とし、必死で会社を支えている社長を経営面からサポートできる税理士を目指し、税理士資格を取得。 その後、税理士として多くの経営者と付き合う中で、「成功する社長の考え方」を知る。 また、ランチェスター経営の第一人者、竹田陽一氏に師事。「大企業にできない中小企業ならではの戦略」を学ぶ。 現在は「中小企業の社長と従業員とその家族が幸せになれば、世の中が幸せになる」を合言葉に、クライアントの売り上げ向上と税金対策に携わっている。