社長は数字を見なくていい!?【1】 経営分析の罠

税理士・堀が

中小企業の社長さんに心からお伝えしたい話を

スタッフとの対話形式でお届けします。

 

 

栗下

堀さん。

堀さんがよくおっしゃっている、

「社長は数字を見なくていい」

「経営分析をすると、かえって経営が難しくなってしまう」

というのは、どういうことなんでしょう?

 

それはですね。

経営分析をしてしまうと、どうしたって利益の数字に意識がいきますよね。

そうしたら、

「なにがなんでも利益を出さなければ!」

とか、そういうことばかり考えてしまうからです。

これは、中小企業にとっては完全にマイナスです。

 

栗下

利益にこだわるのは、いいことではないのですか?

 

じゃあ、栗下さん。質問なんですが…

自分の損得だけで生きている人、たまにいてるじゃないですか。

自分が得することばかり気にして、まわりが困ろうが知らん顔って人。

そういう人、好きになれます?

 

栗下

うーん…。

正直、仲良くなるのは難しいかもしれないですね。

信頼して心を開くのは無理だと思うし、

そういう人だとわかった時点で、なるべく関わらないようにします。

 

そうですよね。僕もです。そんな人、好きになれないですよね。

これね、会社も同じです。

経営分析の数字を気にしていると、

お客さんや従業員さん、取引先の人、そういう人の気持ちよりも

利益が出るかどうかどうかにばかり目が行くようになってくる。

「お客さんが何を望んでいるか」を考えるのではなくて、

「どうしたら利益が出るのか」に時間と頭を使い始める。

利益を出すためなら、従業員さんや取引先の人を泣かせても仕方ないと思い始める。

そういう姿勢って、あらゆる場面で自然とあらわれてきます。

 

そうしたらどうなるか?

そう、そんな会社からは距離をおきますよね。

 

結局、会計で出てくる、損益分岐点とかそういった数字っていうのは、

人間の心とはかけ離れたところにあるんですよ。

だから、中小企業がそこにとらわれると、経営が難しくなる。

 

お客さんを喜ばせることに徹してる会社さんっていうのは、おのずと経営がよくなっていく。

そういうふうに僕は思っています。

たくさんの会社さんを見てきた経験から言っても、間違いないです。

お客さんを喜ばせて、従業員さんのことも喜ばせる。そのために努力する。

そういう経営をしているところって、利益が勝手に出るんですよね。

それを、数字にとらわれて、無理してでも利益を出そうというのは、

経営にとってマイナスでしかないと僕は思います。

ABOUTこの記事をかいた人

大阪府出身、大阪府立大学卒。一般企業勤務後、父親が経営する会社に後継者候補として転職するも、父親が税理士のアドバイスに従って経営改善をした結果、状況がみるみる悪化していくのを目の当たりにし、会社の解散を提案。 経営税理士が経営に関しては素人と知って愕然とし、必死で会社を支えている社長を経営面からサポートできる税理士を目指し、税理士資格を取得。 その後、税理士として多くの経営者と付き合う中で、「成功する社長の考え方」を知る。 また、ランチェスター経営の第一人者、竹田陽一氏に師事。「大企業にできない中小企業ならではの戦略」を学ぶ。 現在は「中小企業の社長と従業員とその家族が幸せになれば、世の中が幸せになる」を合言葉に、クライアントの売り上げ向上と税金対策に携わっている。